明智光秀の娘玉子は、16歳の時、織田信長の命令で細川忠興のもとに嫁ぐこととなった。政局と愛、そして信仰の間で、人生の波に翻弄されながらも、美しく強く生きるガラシャ夫人。その波乱に満ちた悲劇の一生は人々の心を打つ。
旭川生まれ。17歳で小学校教員となったが、敗戦後に退職。まもなく肺結核と脊椎カリエスを併発し、13年間の闘病生活を送る。病床でキリスト教に目覚め、1952年に受洗。1964年、朝日新聞の懸賞小説に『氷点』が入選。以後作家活動を開始する。主な作品に、『塩狩峠』『道ありき』『天北原野』『銃口』等がある。