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FEATURE


松澤喜好氏インタビュー
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インタビュー(全2回)

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松澤喜好氏インタビュー 第3回「とにかく多読です」

ベストセラー語学書『英語耳』『単語耳』(アスキー刊)の著者・松澤喜好先生は、英語必須のビジネス現場でお仕事をしながら、英語学習の講演や語学書の執筆で活躍されています。松澤先生ご自身の経験から生まれた英語学習法についてお話を伺いました。
―仕事や昇進の課題として、TOEICスコア何点を取らなきゃいけないというように、必要に駆られて勉強している人もいます。
そうですね。私も会社で社員に教えているんですが、指導の仕方としては、どうしたら興味を持ってくれるか、この人は何に興味があるのかということがポイントですね。一番いいのは読書に興味を持ってもらうことです。これはラダーシリーズとも結びつくんですが、一度はまった人は続けられますね。例えば、よく使えるのは『盲導犬クイ―ルの一生』と『フランダースの犬』です。これを読んで泣きましたという人は多いですね。そういう経験をすると後は放っておいても大丈夫です。英語の本を理解できた、英語の本で泣けたというのは、本人にとってすごい達成感なんです。

この3日間は新卒を教えていたんですが、彼らのレベルごとに1年間に英語の本を何ページ読みなさいというノルマを与えています。彼らが読んだ本はデータベースとして次の年の新卒に申し送りしています。サイド・リーダー、グレーデッド・リーダー、ラダーシリーズ、そしてペーパーバックですね。けっこうラダーシリーズばっかりという人もいますね。読んだ本はコメントを沿えてレポートさせています。漫画は半分でカウントするようにと言っています。


―たくさん英語に触れようというカリキュラムですね。
そうです。とにかく多読ですね。2時間のレッスンの中で、前半は多聴で、1分間ぐらいの英文のナレーションを50回ぐらい繰り返し練習してきて発表します。それにズバズバと忠告をします。後半はみんなの読書レポートを配って、何が面白かったか発表します。ノルマを与えていますので、どこまで行ったか確認して、到達していない生徒には言い訳をさせます(笑)。ここでは“Holes”をチェック・ポイントにしています。“Holes”が読めたら、もうペーパーバックをどんどん読めるということです。

中学1年では、英語を理解するスピードは、ネイティブが話すスピードの10分の1から100分の1ぐらいです。理解するスピードがどんどん速まって、話すスピードを超えると突然聞き取りやすくなるんです。これを超えるためには、まずはラダーシリーズやグレーデッド・リーダーのようなやさしいものを読んで、話す速度を超える読解力をつけることです。そして、英文を1分間に180語のスピードで読めるようになると、リスニング力が劇的に変わります。

要するに、中学で習うような基本動詞や基本名詞の並べ方がわかると、英語がどんどんわかるようになるということです。日本語は「てにをは」があるので、主語がどこにあってもいいんですが、英語は主語と動詞と目的語の位置が決まっていますよね。「てにをは」がない代わりに位置が意味を持っています。それは慣れるしかないんです。この位置にあったら主語だとか、この位置にあったら目的語だとか。それにはやさしいものをたくさん読むことです。“make”も、だいたい1,000回出会うとパッとわかるようになります。“have”もそうですね。だから最低2,000ページぐらい読むと、理解するスピードが話すスピードに追いついてきますから、そうするとTOEICの点もワーッと上がります。


―新卒で入社された生徒さんたちは、1年間でどれぐらい伸びますか?
去年は平均でTOEICのスコアが80点以上伸びました。最高は255点です。今年はぜひ300点超えを出したいなと思っています。でも255点伸びたという実績があるので、今年の生徒たちのモチベーションは相当上がっていますね。

中には、「英語が嫌いで理系になったのに、なんでこんなに英語を勉強しなきゃいけないんだ」という人もいます。そういう人たちには、「とにかくおもしろいから読んでごらん、騙されたと思って読んでごらん」と言っています。1冊読めると感激できるので、じゃあ次もやってみようという気になります。


―生徒さんたちのモチベーション維持のために工夫されていることはありますか?
去年は試行錯誤していて、読書レポートも最初は公開しなかったので、目標に対して達成者が3割ぐらいだったんですね。ですから今年ははじめから2-3カ月おきのノルマを設定しました。あとは、新入社員の研修所に図書館を作って、そこにグレーデッド・リーダーやラダーシリーズを設置しました。だから去年よりは読書のページ数がのびています。案外素直に読んでくれています。

それから、やさしい英語のものからあらためて始めることで、自分でも読めるんだという自信を持ってくれたようです。あとはやはりプライドや競争意識があるので、「みんなに負けないようにがんばろう」という気持ちになるようです。


―「英語を勉強したいけれど時間がない」という人がたくさんいると思いますが、松澤先生はお忙しい中でどうやって時間を捻出しているのですか?
生活の中に習慣として取り入れて成功したと思います。週末は、以前は映画館、いまは必ずレンタルビデオ屋に行きます。洋書もいつも持ち歩いていて、待ち時間ができると読んでいます。洋楽も聞くだけではなく、自分でもCDについて歌ったりしています。やっぱり、わかるようになりたいという純粋な動機ですね。少しわかるようになったら、もっともっとというふうになります。そして英語がわかるようになったら、フランス語も、他の言語もというように、夢は限りないんです。今はオーディオ機器の条件がとてもよくなっています。持ち歩ける小さな小さなデジタルプレーヤーがありますからね。それをいつも持っていて、暇な時間に聞いています。ペーパーバックも以前は1500円の時代でしたが、今は1000円前後です。

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  松澤喜好氏写真
松澤 喜好
(まつざわ きよし)

1950年生まれ。電気通信大学電波通信学科卒業。富士ゼロックス株式会社の開発部門で、毎日英語を使う仕事をしている。日本音声学会、日本英語学会会員。
ウェブサイト「英語・発音・語彙」主宰
ウェブサイト「スペースアルク」にコラム「語源辞典」を寄稿。

【主な著書】
表紙画像
『単語耳―英単語八千を一生忘れない「完全な英語耳」 理論編+実践編Lv.1』
表紙画像
『単語耳―英単語八千を一生忘れない「完全な英語耳」 実践編Lv.2』

★松澤先生監修のCD付き英文リーダー「IBCオーディオブックス」シリーズ(IBCパブリッシング刊)

★松澤先生のおすすめ
【ペーパーバック/オーディオブック】
  • Holes『穴』--これが読めたらペーパーバックをどんどん読めます
  • Tuesdays with Morrie『モリー先生との火曜日』--著者ミッチ・アルボムの朗読は説得力があります
  • Nanny Diaries『ティファニーで子育てを』--女優ジュリア・ロバーツの朗読で非常に早口です
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