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FEATURE


松澤喜好氏インタビュー
第1回(10月26日更新)
第2回(11月6日更新)
第3回(11月13日更新)

第4回(11月20日更新)

第5回(11月27日更新)


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インタビュー(全2回)

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松澤喜好氏インタビュー 第2回「現場と教室、そして本」

ベストセラー語学書『英語耳』『単語耳』(アスキー刊)の著者・松澤喜好先生は、英語必須のビジネス現場でお仕事をしながら、英語学習の講演や語学書の執筆で活躍されています。松澤先生ご自身の経験から生まれた英語学習法についてお話を伺いました。
第1回

「英語との出会い」

第2回 「現場と教室、そして本」
第3回 「とにかく多読です」
第4回 「『単語耳』の学習法」
第5回 「英語は楽しいもの」
―松澤先生は元々理系ですよね。
はい、今もエンジニアです。語学は純粋に、とにかくわかるようになりたいという気持ちでやっています。

―語学はライフワークのような感じですか?
今はそうなってきていますね。語源を調べているうちにインド-ヨーロピアン語族のラテン語まで行ってしまったので、そうすると他にもいろんな言葉があります。それを全部知りたいですね。モダン・ヒューマンというのはDNAに言葉の要素を持っているんです。せっかく持っているんだから、それを使わせていただこうと。40万年前のネアンデルタール人から始まって、今の私達の祖先は10万年前に出てきたんです。今は遺伝子工学が進んだので、そこで言葉のDNAを持ったというのがほとんど定説ですね。

―深いですね。
ラテン語は2,500〜3千年前にすでにあったんです。インド-ヨーロピアン語族が分かれはじめたのが8千年〜9千年前。そのへんにとっても興味がありますね。ラテン語の前の段階です。だから、バベルの塔もある意味正しい。ただし、一晩にして言語が分かれたのではなくて、数百年あるいは数千年かけて分かれていったんです。

―松澤先生は文系で理系なんですね。
そうかもしれないですね。私はコンピュータのプログラミングもやっていました。英語などの言語は自然言語ですし、プログラミング言語も人工的に定義された言葉なんです。プログラミングでは、すごく類似性を見ますから、どうしてもそういう分析になるんでしょうね。でもプログラミング言語と英語は少し違います。自然言語はこの場合はこう変化するというようにルールにおさまらない場合が多い。だから“a”とか“the”は今でもしょっちゅう間違えます。自然言語は頭の中でイメージできれば、多少間違えても通じるところが好きです。プログラミング言語は1文字違ってもコンピュータが動きませんから。私はいつまでも未完成の英語スピーカーです。

―社内で英語の授業をされているそうですが、通常のお仕事と授業の割合はどれくらいですか?
去年は仕事が7割、教えるのが3割だったんですが、今年の前半は逆転して教えるほうが6割、仕事が4割ぐらいですね。6割が教える方ですが、授業が4割で準備が2割という感じです。新卒は1年間のカリキュラムです。ベテランは半年で1ラウンドで、ライティングとトータルの2種類のコースを設けています。4-9月期で講座の作成と授業を平行ですすめて、講座ができあがりました。この10-3月期(下期)が第2期生なんです。だから下期は教えるほうが7割、仕事が3割ぐらいですね。そのへんは本がヒットしたおかげもあるかもしれませんが、自由にやらせてもらっています。

―教えるのとお仕事、どちらが役に立ちますか?
両方つながっているから両方参考になるんです。アメリカとの電話会議でうまく司会をする方法を考えついたら、それを早速教室へ持っていって教えたり。ですから、両方やっているのがプラスになっていると思います。1+1が3ぐらいになっています。だから価値があると思います。

―英語を使ってビジネスをする現場もあり、それを教える教室もあるということですね。
そうですね。それから編集者と一緒に本を書くことですね。アイデアが受けるときもあれば受けないときもある(笑)。それも教室に持っていったりします。ですから今は、その3つがスパイラルでいい具合に動いています。仕事では英語でメールを書いたり電話会議をしたりしているんですが、頭の中はつながっているので、「あ、これはいいアイデアだな」というのを取っておいて、執筆の時に引っ張り出したり。教えている時に、「あ、メール出し忘れた」と思い出したり。私みたいないい加減な人間は、ひとつだけだと漏れるから、いくつか同時にやっていたほうがいいんです(笑)。

―複数のことを同時に考えられる頭脳をお持ちなんですね。
でも人間の脳がそうですから。人間は会話しているときに3つのことを同時に行っているんです。ひとつは相手の言っていることを聞くこと。しゃべるスピードは1分間に150〜200語ですから、そのスピードで聞いているわけです。それから相手の言っていることに対して考えています。そして次に自分がしゃべることも溜めています。だから話すスピードの3〜5倍の速度で頭の中で処理しているんです。「聞く」「考える」「次にしゃべることを準備する」の3つを平行してやっていますから。おしゃべりで盛り上がっているとき(の女性)の処理速度5倍速ぐらいかもしれません(笑)。

―でも相手の話を聞いていないかもしれません(笑)。
そうですね。聞く処理は動いているけれど、それを取り込まないという処理もしていますからね。この3つを並行処理させて、中心となる考えを選んでいるわけです。

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  松澤喜好氏写真
松澤 喜好
(まつざわ きよし)

1950年生まれ。電気通信大学電波通信学科卒業。富士ゼロックス株式会社の開発部門で、毎日英語を使う仕事をしている。日本音声学会、日本英語学会会員。
ウェブサイト「英語・発音・語彙」主宰
ウェブサイト「スペースアルク」にコラム「語源辞典」を寄稿。

【主な著書】
表紙画像
『単語耳―英単語八千を一生忘れない「完全な英語耳」 理論編+実践編Lv.1』
表紙画像
『単語耳―英単語八千を一生忘れない「完全な英語耳」 実践編Lv.2』

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