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ミゲール・リーヴァスミクー氏インタビュー|第1回 「ゴーンさんに会った途端に、この人は普通の人ではないことがわかりました。」

ラダーシリーズ『カルロス・ゴーン』刊行にあたり、著者のおひとりであるミゲール・リーヴァスミクーさんに、ゴーンさんとの出会いや本書の制作背景についてお話をうかがいました。
第1回 「ゴーンさんに会った途端に、この人は普通の人ではないことがわかりました。」
第2回 「ゴーンさんはやらなきゃいけないことが何かをよくわかっています。」
第3回 「チャレンジだけでなくそのプロセスが大事だと思います。」
―カルロス・ゴーンさんとの出会いについてお聞かせ下さい。
ゴーンさんと最初に出会ったきっかけは、ダイヤモンド社から出た彼の自伝『ルネッサンス』でした。私はある出版プロジェクトで、世界中の有名な政界や経済界の人に手紙を出していて、ゴーンさんはその中の一人でした。ちょうどその頃、日本の出版社はゴーンさんに注目していたのですが、手紙がみんな日本語だったんです。うちだけが英語の手紙だったので、目立っていたみたいです。それでゴーンさんに呼ばれて、そこから始まりました。ちょうど日産のリバイバルプランの時で、それまではゴーンさんはまったく本を出す気はなかったのですが、我々が提案したやり方ならやりましょうということになりました。その出会いは私にとっても偶然でした。そんなに自動車産業に詳しいわけではなかったのですが、ゴーンさんの経営には興味がありました。

―リーヴァスミクーさんのご専門は経済ですよね。
元々は文化人類学なんですが、経済学者や政治学者、いくつかの国のリーダーなど、政治経済関係の方についての仕事はたくさんしてきました。ただ、具体的な経営について、というのはなかったので、ゴーンさんが初めてでした。

ゴーンさんに会った途端に、この人は普通の人ではないことがわかりました。経営者としてだけではなく、後ろにもっと大きなものがあるんです。ベースになっているものが。それを強く感じました。

私は経営者や会社の社長など、いわゆる偉い人たちと会いますが、ほとんどの人たちは、キャリアを積んでいてたまたま社長になっちゃったというような感じで、特別な人というのはなかなかいないんです。たまにそういう人に出会いますが、ゴーンさんはその中のひとりです。


―選ばれた人という感じですか?
それはちょっと違うんですよね。才能というのともまた少し違う。つまり、ゴーンさんがやっていることは当たり前のことなんです。先日もある公演で、私がゴーンさんについてスピーチをした後にある学者が、「ゴーンさんがやっていることは当たり前のことのように聞こえますが、どうして世の中のみんなはそれがわからないのでしょうか?」という質問をしました。私もそれが不思議です。すごく当たり前のことですよ。ただ世の中は当たり前のことというか、コモンセンスがそんなに行き渡っていないんです。後で言われたら、「なるほど」と思うけれど、自分たちの日常生活ではそんなに実践していないんですよね。

わかっているのにやらないことが多いと思います。それは世界中の企業に当てはまることですが、日本の企業は大きくなるほど逃げる道を作ってしまうように思います。本当は会社にとって良くないことだとわかっていても、会社が大きくなるほど自分の影響が遠くまで行き届かなくなるので、「まあ、いいか」となってしまう。

―なあなあになってしまうということでしょうか? 惰性というか。
そうですね、そこをわかっている経営者もいますが、日本の場合の難しいところは、「まあまあ」とか、あまり強いことを言わないとか、「和」を守るとか、そういう行動をとる人が多いのでなかなか変わらないんですよね。それでどんどん悪い状態になってしまうとか、良い状態にならないとか。今の日本の経済のように不安な状態の時は、問題は目立つけれどなかなか変えられない。そこがゴーンさんはちょっと違うんです。問題をそのまま放っておくことはしない。

今までは、日本の企業で突然外国人が社長になるというと、「とんでもない」「あり得ない」「どうせうまくいかない」というふうに受け取られていました。過去にいろいろな例がありましたが、みんな成功していません。すごくアメリカ的なやり方だったり、本に書いてあることをそのままやろうとしたり。それではうまくいかないんですよね。そこはゴーンさんが他の人と違うところです。これは日本だから、日本の市場や日本人の歴史や気持ちも理解しなくてはならない。ただ、「数字がこうだからこうしなくてはならない」だけではないんです。

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  ミゲール・リーヴァスミクー氏
ミゲール・
リーヴァスミクー
Miguel Rivas-Micoud

アメリカ・サンフランシスコ生まれ。明治大学講師。MHRプランニング代表。カルロス・ゴーンに関する著作は『ルネッサンス』(ダイヤモンド社)、『ゴーン・ファクター』(マグロウヒル)がある。エズラ・F・フォーゲル、サミュエル・ハンチントン、ピーター・F・ドラッカー等との共著など、著作多数。

The Carlos Ghosn Story
The Carlos Ghosn Story
『カルロス・ゴーン』
ミゲール・リーヴァスミクー/カーミット・J・カーベル 著
ISBN 9784896843972
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