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松澤喜好氏インタビュー
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阿部 一教授の
超リスニング法

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阿部 一教授の超リスニング法

8音リスニング
――日本人のために開発したトレーニング法――


リスニング力を磨けば英語力があがる

日本人の英語力が諸外国の人の能力に比べて相対的に低いということはよく言われることですが、その原因を探るべくTOEICテストやTOEFLテストなどの結果を調べてみると、文法や、文章読解力などに比べて、リスニング力がかなり未熟であることが分かります。
これはつまり、リスニング力さえ鍛え上げれば、日本人の英語力は格段に向上するとも考えられるのです。
先日、外国人の子供と日本人の子供と大学生が参加するキャンプで、こんな出来事がありました。外国人の子供が突然こう聞いたのです。
「But, I don't know how to make a fire.
(でも、どうやって火をつければいいの?)」
これを聞いた大学生達は、単語や文法に関する知識があるにも関わらず、ほとんどの人がその内容を聞き取れませんでした。その一方で、子供達は瞬時にその内容を聞き取りました。
このキャンプに参加していた子供達のほとんどは、海外経験は全くありません。英語の学習といえば、ディズニーものや、セサミストリートなどのアメリカでも人気のテレビ番組を見るといった英語教育を2年間ほど受けていただけでした(注1)。
注1:子供たちが知っている単語数はせいぜい数百語くらいなのに対して、大学生は数千語ぐらいの知識はあるはずである。

正しく発音できない音は聞き取れない
大学生たちになくて、子供たちが持っていた能力とはなんでしょうか? 
それは、まず英語の音を正しく聞き取る、すなわち識別するという能力です。英語に限らず、どのような言語においても、「正しく発音できない音は聞き取れない」というのは音声学の鉄則です。実際に子供たちは、なんと言っているかは完全にはわからないと言いながらも、正確に、このフレーズを再現することができました。音を再現できる、発音できるということは、その前提として音の識別ができているということです。

リスニング力は再現力
それでは、どのようにしてリスニング力を鍛えればいいのでしょうか? その一番よい方法が、自分の口で外国人と全く同じ音を発音をできるようにすることです。この場合、何もネイティブのような完璧な発音をしなければならないと言っているわけではありません。きちんとした発音を身につけてほしいのは、まずは英語と日本語の音の体系の違いを浮かび上がらせる鍵となる次の8つの発音です。この8つがきちんと発音できるようになれば、他の音も含めた英語の音の体系がつかめるようになり、リスニング力はぐっと上がります。全体の体系を体で覚えてしまえば、他の音も聞き取れるようになってきます。
それでは具体的に、8つの発音とはなんでしょうか? 1つ目は、蛙を踏み潰した音と言われる()、2つ目は 英語の音の中でもっとも曖昧で弱く発音する()、それから、日本語のウよりも唇をまるめ舌を後にひく(u)の3つの母音。上あごに舌をつけたまま、離さずに連続して息を鼻に抜く(n)音などのほか(m)、()、(r)、(f) の5つの子音です。まずはこの8つの発音を徹底的に練習してみましょう。
この8つの発音だけでいいというと、「それで本当にリスニングが身につくのでしょうか?」と言う人もいますが、やり方さえ間違えず努力を続ければ必ずモノになります。しかも、それは2年も3年も先の話ではなく、早い人では数週間で効果が現れます。これが日本人に最も必要なトレーニング法なのです。

重要なのはリスニング教材のクオリティー
英語のスキルの中でもやり方ひとつで、短期間に劇的な効果が期待できるのは実はリスニングだけです。この場合重要になってくるのが、リスニングの教材に何を選ぶかということ。長年の指導経験からポイントをあげますと、「テキストとしての信頼性が高い」こと、「利用者が自分のレベルに合った教材を選ぶためのきちんとした目安があるかどうか」ということの2点があげられます。音声サポートのついたラダーシリーズの場合は、その点とても信頼のおける教材であると私は考えています。
また、ご自身でリスニング能力を判定できる画期的な「GLP(Graded-Listenig  Program)」により最適な教材を選ぶこともできます。簡単に手に取りやすい価格帯も魅力ですね。
ラダーシリーズリスニング攻略法
ラダーシリーズをつかって一番効果的にリスニングを学習するとすれば、まずは 拙著『8音リスニング』(IBCパブリッシング・近日刊行予定)かyohanstudy.com(注2)でリスニング実力診断テストを受けてご自分のレベルを正確に把握することです。そしてレベルにあったテキストを選び、少しでも聞き取れないところがあれば、その部分を録音したクリッピングテープを作ることをおすすめします。
聞き取りにくいフレーズのクリップテープを繰り返し聞き、文字で確認し、納得するということを繰り返すことで、リスニングに対する自信が生まれ、その結果総合的な英語力が安定してきます。
また、リスニング力に自信がないという方の悩みに、「文字にすると非常に簡単で基本的な単語が、映画やドラマのセリフになると全く聞き取れない」というものがありますが、それは、たとえ易しい単語でも、前後にくる単語に影響を受けて全く違った音に変化してしまうからで、クリッピングテープを使ったリスニング強化法でみるみる改善していくことができます。
どなたも1度は手にしたことがあるのではないかと思われる宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」などは、リーディングのレベルも1で読みやすく、音声サポートの朗読もとても面白く聞くことができました。「最近英語に全く触れていない……」という方などは、このあたりから始めて、まずは英語自体を楽しむことを思い出し、思い切って英語の音に酔いしれるといったところから気楽にはじめてみるといいかもしれません。

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  阿部 一教授写真
阿部 一  Hajime Abe
米・アイオワ州立大学大学院修了。獨協大学教授を経て、現在、阿部一英語総合研究所所長。1994年〜96年、NHKラジオ「基礎英語3」講師。


表紙画像
『この8音を発音できれば英語はすべて聴き取れる
(旧『8音リスニング』増補・改訂版)

阿部 一
144pp・CD1枚つき
IBCパブリッシング
ISBN 9784794601421
Copyright © IBC Publishing, Inc. 無断転載・複製を禁じます。
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